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21世紀COEプログラム 心の働きの総合的研究教育拠点

「身体化される心」B-1班

第5回研究会

日時     2004年1月19日(月) 17:00 (-18:30くらい)
場所     文学部新棟2F 新第4講義室

発表者   Dr Harold Hill (ATR Human Information Science Laboratories)
タイトル Using computer graphics to study face perception

要旨:
Faces provide one of the richest and most interesting classes of visual stimuli, and techniques from computer graphics provides methods for constructing controlled stimuli to study their perception. Two areas to which these techniques have been productively applied have been the study of faces as 3-D surfaces and the perception of head and face movement. In both cases we can ask what tasks the information is useful for and, by using graphical techniques to control the information available, determine which properties of the stimuli are critical. Experimental methods and results from both areas will be described, and their general relevance to the understanding of face perception considered.

第4回研究会

日時    11月10日 (月) 18:00  (-19:30くらい)
場所     文学部新棟2F 新第4講義室

発表者  吉田千里 (情報学研究科リサーチアソシエイト)
タイトル:空間認知とポインティング

概要:
 我々が視覚情報に基づいて運動を行う過程は、視覚運動変換と呼ばれている。この過程の遂行には、視覚座標で捉えられた空間情報を身体座標に変換する座標変換のプロセスのはたらき(身体化)が重要である。また、広い空間で身体を移動させながら運動するときには、対象の位置情報を更新しなければならない。こうした過程で、空間は身体とどのように関連づけられて表現されるのか。また身体中心座標系だけで なく、環境中心座標系はどのように働くのか。これらの点について、手の届かない範囲の空 間でのポインティング課題を通して検討した。さらに、視覚的空間イメージの変換過程につ いて考察した。

第3回研究会

日時    7月14日 (月) 17:00  (-18:30くらい)
場所     文学部新棟2F 新第4講義室

発表者 芦田宏 (文学研究科 助教授)
タイトル 位置判断の錯視と運動制御

概要:
 視覚情報の伝達と処理には時間がかかるので,動く物体に対して「見えた」結果をもとに行動を起こしても間に合わない.そのため,我々の脳は何らかの形で予測的な情報処理をしていると考えられる.我々は,視覚運動情報が対象の位置判断に影響する錯覚を利用して意識的知覚と行動制御における視覚情報処理の違いについて検討してきた.ここでは,これまでの成果を概観し,身体制御と直結した視覚情報処理とその脳内機構について検討する.

第2回研究会

日時    5月28日(水) 18:00  (最長で20:00まで)
場所     文学部新棟2F 新第4講義室

発表者 佐藤弥(日本学術振興会特別研究員)
タイトル 表情の処理と扁桃体

概要:
 他者の表情を処理する能力は,ヒトにとって重要である. 近年の認知神経科学研究から,表情の処理に扁桃体が関与 していることが示されている.しかしその役割については,いまだに明らかでないことが多い.本発表では,我々のグループで行った最近の損傷研究・脳画像研究のデータを紹介し,表情処理において扁桃体がどのような役割を果たしているかを検討する.

第1回研究会

日時:2002年12月17日(火) 17:00-19:00
場所:文学研究科新棟2F 新第4講義室

発表者:内藤栄一 先生 (総合人間学部)
題目:身体図式の脳内再現

要旨:
 人間は自由に身体を操ることができる。これを可能にしているのは、脳が制御すべき四肢の位置や動きを認識しているからである。四肢の腱に適切な周波数の振動(体性感覚)刺激を加えると、その四肢の実際の動きを伴わずに、四肢の動きを経験することができる。これを用いて、人間の脳がどのようにしてこの感覚求心性情報を処理しているのか、これに伴う四肢の位置変化のアップデートに関わる高次脳機能などについて、陽電子放射型断層撮像法(PET)および機能的核磁気共鳴装置(fMRI)を用いた健常被験者のデータを紹介する。