Aチーム主催講演会のお知らせ
講演者の阿久津聡先生は,一橋大学大学院国際企業戦略研究科助教授です.一橋大学商学部卒業.フルブライト奨学生としてカリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院に留学、Ph.D.(経営学博士号)を取得しました.専攻は、マーケティング、消費者心理学、行動意思決定論、交渉論です.主な著書に「ブランド戦略シナリオ―コンテクスト・ブランディング」(共著,ダイヤモンド社,2002)、「知識経営実践論」(共編著書,白桃書房,2001)、訳書にD.アーカー他著「ブランド・リーダーシップ」、Z.ザルトマン著「心脳マーケティング」(共訳,ダイヤモンド社,2005)等があります.今回は,広告認知を支えるイメージや表象の性質と機能の問題を取り上げていただく予定です.
なお,講演に先立ちまして,関連するテーマで研究をしている教育学研究科博士課程3年の松田憲君が「広告認知を支える概念形成と単純接触効果」というテーマで,30分間話題提供をします.
多くの方のお越しをお待ちしています.
講演者 阿久津聡(一橋大学)
日時:3月24日 午後3時-5時
場所:教育学部第2講義室
タイトル:「ブランドのパーソナリティとコミュニケーション:その構造とダイナミズム」
要旨:ブランドは、製品やサービス、組織などを指し示す名称やシンボルである。ブランドは、購買者の意思決定においてヒューリスティクスとして機能するだけでなく、使用者に情緒的・自己表現的な便益を与えるものである。ブランドが機能するうえで、それがコミュニケーションの対象者にとって何を意味するものなのかが重要なカギとなる。対人認知・対人コミュニケーションにおいてパーソナリティが重要な役割を担うように、ブランドのコミュニケーションにおいてもパーソナリティは重要な役割を果たすことが知られている。これまでの研究はブランド・パーソナリティをスタティックに捉え、構造化することに主眼をおいていたが、本研究では、パーソナリティの二面性(桑原, 1991他)を切り口として、そのダイナミズムに主眼を当てたモデル化を試みる。
企画・連絡先:楠見孝 京都大学教育学研究科