No.105-1(2000/2/16)


When Does an Ostrich Become a Bird? The Role of Typicality in Early Word Comprehension
(ダチョウはいつ鳥になる?初期の語理解における典型性の役割)

Mentis, K., Plunkett, K. & Harris P. L..
Developmental Psychology, 1999, 35, 1072-1078.

子供はすでに知っている語の指示対象として、どの事物・動物を受け入れやすいのか?この問いに答えるべく、著者たちは視覚選好法を用いて初期の語理解を調べた。子どもは併置された2つの刺激(ターゲットとディストラクタ)を見せられて、ターゲット刺激に名前が付けられるのを聞いた。ターゲット刺激はその名前がつけられたカテゴリの典型的あるいは非典型的な成員であった。予測として、子どもは最初典型的な例を当該の名前に結びつけ、年齢があがるにしたがってその名前の外延を拡大してより典型的でない例も含めるようになるであろう。実験1の結果、ターゲットに名前が付けられたとき、12ヶ月児は典型例についてはターゲットへの注視の増加が見られ非典型例ではそうではなかったが、一方で24ヶ月児では両方について増加が見られた。実験2では18ヶ月児が24ヶ月児同様のパターンを見せた。初期の語理解発達への示唆について論じる。

(石田)