No.427-1(2007/5/17)
Three studies on configural face processing by chimpanzees.
(チンパンジーにおける配置的顔処理に関する3研究)
Parr LA, Heintz M & Akamagwuna U (2006)
Brain and Cognition, 62: 30-42.過去の研究がチンパンジーにおける顔配置に対する鋭敏性を実証してきた。この鋭敏性は第2関係性特性に特異的であることを3実験が示すことでこれらの発見をより促進した。ヒトにおいて、このタイプの配置処理は長期間の経験を必要とするが、多くの個体の弁別を下位レベルでおこなうことを可能にする。チンパンジーは混合効果の証拠を同種では示したがヒトとの長期的な接触経験があるにも関わらずヒトの顔には示さなかった。チンパンジーの顔認識は顔刺激に対する操作が第2特性に関するものであった時のみ阻害された。最後に、顔処理は個体特徴がピクセル化によってぼやけた時に正常に機能しなかった。これらの結果は、チンパンジーの顔弁別はヒトと同じように第2関係特性が完全な状態であることに依存することを裏付ける。
発表者:渡辺