No.427-2(2007/5/17)

Baby do-baby see! How action production influences action perception in infants.

(赤ちゃんの「するー見る」;行為の産出が行為の知覚にどのように影響を与えるか)

Hauf P, Aschersleben G & Prinz W (2007)
Cognitive Development, 22: 16-32.

乳児が自分で産出した行為が、他者が見せるその行為への知覚に影響を与えることを、4つの一連の実験から示す。7-11ヶ月の乳児がまず対象物で遊び、次に大人がその行為を同じ物に・および別の物に向けている2つのビデオを同時に見た。9-11ヶ月児は同じ物のビデオを選好し、この月齢において行為の産出が行為の知覚に影響していることが示唆された。フォローアップ実験では、この影響は、物体に関連した行為に限られることが示された。乳児は、行為を主体的として経験することで、その物に関わる行為への興味を強めたが、物や人そのものを見ることへの興味は強めなかった。これらの発見は、乳児は自分が物に向けて行為することに興味をもつだけでなく、その経験によって、他の人々が同じ物に向ける行為にも興味を増すということを示している。

発表者:嶋田