No.434-2(2007/7/5)

Discrimination of possible and impossible objects in infancy

（乳児期における可能物体と不可能物体の弁別）

Shuwairi SM, Albert MK & Johnson SP (2007)
Psychological Science, 18: 303-307.

成人は絵画的手がかりを利用して、物体の2次元的な描写から３次元構造を推測することができる。乳児が同種の視覚情報に反応するようになる時期は明らかになっておらず、その基盤となる発達メカニズムに関する議論は今なお続いている。本研究では視覚的馴化／新奇選好手続きを用いて、4ヶ月児が構造的に可能な物体と不可能な物体の2次元的な描写を弁別する能力について調べた。結果は、年少乳児が絵画的奥行きと関連する接合構造と遮蔽の手がかりに対する感受性を有し、物体を不可能なものにするこれらの手がかり間の矛盾を検出できることを示す。本研究の結果は、成人が物体の描写から３次元構造を抽出することを可能にする絵画的奥行き手がかりの処理メカニズムの発達に関する重要な示唆を与える。

発表者：酒井