Inferring the size of a goal object from an actor’s grasping movement in 6- and 9-month-old infants
(6ヶ月児と9ヶ月児における行為者のグラスピング行為からの目標物のサイズの推測)
Daum M M, Vuori M T, Prinz W, & Aschersleben G. (in press)
Developmental Science



要約

本研究では選好注視法を用いて、6か月と9か月の乳児が行為者のグラスピング動作から目標物の大きさを推測することができるかどうかを調べた。目標物は行為者に対し、ハンドルが手前にあるか、もしくは向こうにあるカップであった。2つの実験において、乳児は行為者が隠された目標物に対してグラスピング動作を行うビデオを見せられた。行為者の手の開いたサイズは被験者間要因によって変化した。その後、隠蔽物を取り外し、グラスピング動作の最終状態を乳児に示した。実験1で、期待された最終状態は、行為者の手がグラスプ動作を行った後に、予測された通りの形でカップをつかむことを示していた。期待に違反する最終状態では、動作後、予想されなかった場所でカップをつかんだ。結果によって、9ヶ月児と同様に6ヶ月児も予想最終状態より非予想最終状態を長く見ることが示された。実験2においては、これらの結果のもう一つの説明、つまり最終状態の区別は、終状態の幾何学的一致性や新奇性によるという説明をよるような説明が排除された。これらの結果によって、乳児は行為者がつかむ際の手のサイズを参照して目標物のサイズを予測することができる証拠が提供された。