Rapid orienting toward face-like stimuli with gaze-relevant contrast information.
(目に関連するコントラスト情報を持つ顔刺激に対する素早い方向付け)
Tomalski P., Csibra G. & Johnson MH. (2009).
Perception, 38, 569-578.



要約

ヒトの顔、ヒトの目は、特別なコントラスト極性関係を含み、顔検出メカニズムはこれらを利用できる。新生児は顔や目に関連したコント ラストを持つときのみ、シンプルな顔のようなパターンに対し選好的に方向を向くことが示されている。我々は、成人が図式的な顔のよう な刺激に対して同様に選好的方向付けを示すかどうか、そして、この効果は刺激のコントラスト極性によるものかどうかを調べた。2つの実 験において、我々は成人において、正立の図式的顔パターンは倒立よりもより早いサッケードを引き出し、このことは、刺激全体あるいは 目の領域のみに顔か視線に関連したコントラスト情報を含むときにのみに起こることを示す。これらの結果は、顔や目に対する方向付けバ イアスの基礎にある初期的メカニズムは、乳児だけでなく成人においても、社会的認知に影響を与え調整することを示唆する。