On interference effects in concurrent perception and action.
(知覚と行為における干渉効果)
Zwickel J., Grosjean M., & Prinz W. (in press)
Psychological Research.



要約

近年の研究では、視覚的に知覚される運動と、それと一致する手の運動の生成との間に反発する効果が現れることが知られている。共通の コーディングと内的フォワードモデルという考え方に基づいた2つのモデルがこれらの現象を説明するものとして提案されている。この予測 によると、知覚と行為の関連の効果の大きさは単調に関連し、生成されるものと受け取られるものの間の類似性の程度によって変化する。 このような予測は4つの実験によって検証された。この実験では、被験者は特定の方向へと手を動かし、それと同時に手とは独立した運動を 行う刺激を見てその運動方向をコーディングする課題を行った。予測では、知覚した運動方向は生成した運動の方向によって妨げられ、運 動の生成は知覚した運動の方向によって妨げられると考えられた。しかし、モデルには反し、知覚と行為の効果の大きさは共変せず、知覚 と行為の類似性の量に依存することはなかった。よって、このような相互作用はカテゴリカルな表象の活性化によって調整されるものであ ると考えられる。