Inhibition of imitative behaviour and social cognition.

Brass M, Ruby P. & Spengler S. (2009).
Philosophical transactions of the royal society B, 364, 2359-2367.



要約

行為観察が、‘ミラーマッチング’メカニズムを通して、観察者の対応する運動表象を活動させるという証拠が収斂している。しかしなが ら、そのような知覚と行為の‘共有された表象’に関する研究は、我々が自身の運動の意図と外的に引き起こされた運動表象をいかにして 区別することができるのかという問いを無視してきた。模倣反応傾向の抑制を共有された表象のコントロールの指標として検証することに より、我々は自己と他者の区別が共有された表象のコントロールにおいて重要な役割を担うことを示す。更に、我々は、共有された表象の コントロールと、心的状態の帰属といった複雑な社会認知的な課題においてオーバーラップする脳活動が、前部内側前頭前野(aFMC)と側 頭頭頂接合部(TPJ)にみられることを実証する。我々は、機能的磁気共鳴画像実験において、共有された表象のコントロールの際のTPJと aFMCの役割を機能的に切り離す。最後に、我々は、共有された表象のコントロールが、ミラーシステムと心的状態の帰属の機能間の欠けて いるつながりであるかもしれないという仮説を提案する。