Infants’ understanding of everyday social interactions: A dual process account.
Gustaf Gredeback and Annika Melinder (2010).
Cognition, 114, 197-206.



要約

合理的、もしくは、合理的ではない摂食行動(feeding action)を観察しているときの6ヶ月と12ヶ月の視線を計測した。12ヶ月児は、予測 的視線、つまり、食べ物が到着する前にゴールに対する視線定位をみせ、視線シフトが起こるまでの反応時間は子どもの摂食経験に依存し ていた。さらに、合理的ではない行動を観察しているときの瞳孔拡張は6ヶ月と12ヶ月の両月齢の子どもにみられた。この効果は光の程度や その場面への慣れ具合の違いによって起こったものではなく、子どもの共感行動や合理性の期待違反によって引き起こされた興奮を反映し たものだと解釈できる。行動のゴール予測よりも合理性の評価のほうがより経験を必要としないのではないか、つまり、前言語期の乳児の 日常行動の理解には二重の処理が関わっていることを我々は示唆する。