Relationship between manual preferences for object manipulation and pointing gestures in infants and toddlers
(物の操作と指差しジェスチャーで幼児が左右手使用選好の関連)


Vauclair, J. & Imbault, J. (2009).
Developmental Science, 12, 1060-1069.



要約

 本研究は、123名児(10-40ヶ月)を対象として、指差しジェスチャーにおける手の使用選好と 物を操作する(object-manipulation)時に手の使用選好を測定するために行った。結果は、右利き だけではなく、左利きも両手利きの子供も、右手で指差しをする傾向があった。左右手の選好と指差 しの側性化との有意な相関が見られた。更なる分析によると、言語発達における2つの重要な段階 (i.e.語彙スパートと統語の発達)では、この2つの指標がより強い相関が現れたが、その間の時 期では弱くなって相関が見られなかった。これらの結果は、人間が特殊な領域でコミュニケーション ジェスチャーを制御すること、左大脳半球での言語領域は、手の使用における純粋な運動機能を制 御するシステムから独立したことを支持した。