Detection of visual-tactile contingency in the first year after birth
生後1年間の乳児における視覚-触覚随伴性の検出

Zmyj N.,Jank J.,Schutz-Bosbach S.& Daum M.M.
Cognition (2011)



要約

 生後1年で,乳児は自己作用的行為を同定することができる。この能力は,意識的自己知覚の基礎とも考えられる。しかしながら,乳児が自己作用的に行っていない(他者による)行為の感覚フィードバックによる自己知覚に感受性があるかどうかはあまり知られていない。そこで本研究では,乳児における視覚-触覚随伴性の寄与について,ラバーハンド錯視のパラダイムを用いて検討した。本研究結果は,生後早期の乳児における自己知覚の重要な側面の1つである視覚-触覚随伴性の存在を支持するものであった。さらに,この能力は視覚情報が乳児の身体に類似した特徴をもつものにのみ生じ,乳児は自己身体の形体的特徴に感受性をもつことを示唆した。