Young children attribute normativity to novel actions without pedagogy or normative language


Schmidt, M.F.H., Rakoczy, H., Tomasello, M. (2011)
Developmental Science, 14, 530-539



要約

幼い子どもは、大人によってなされた行動を、規範的に統治されている、すなわち、正しいか誤っているかどちらかで行われていると解釈する。先行研究では、大人が文化的に重要な情報を示すpedagogical手がかりを伴った規範的言語(e.g., このようにして行います)、または、この行為はよく知れたタイプであるというsocial-pragmaticなマークを用いて新奇な行動を紹介すると、子どもはこの解釈をした。本研究では、子どもに規範的言語を用いることなく新奇な行動を示した。また、pedagogicalとsocial-pragmatic手がかりを、これらのうちどちらが規範的解釈を導いているのかを決定するために変化させた。結果は、3歳児は、規範的言語もなく、pedagogical手がかりがなくても、規範を推測した。子どもが用いた手がかりは、行動をよく知っているタイプ(行動を即興で行うのではなく)としての大人のsocial-pragmaticなマークであった。これらの結果は、明示的な規範的言語がなくても、幼い子どもは大人の行動を、行われている意図(恐らく、慣習を示す)に主に基づいて、規範的に統治されているものとして解釈することを示唆する。