Hands only illusion: multisensory integration elicits sense of ownership for body parts but not for non-corporeal objects
手だけが錯覚を引き起こす:多感覚情報の統合は、非身体ではなく、身体部位に対して身体保持感を引き起こす。
Manos Tdakiris, Lewis Carpenter, Dafydd James and Aikaterini Fotopoulou (2010)

Experimental Brain Research, 204, 343-352



要約

ラバーハンド錯覚において、多感覚情報を同期して提示することで身体保持感を操作することができる。 本研究では、多感覚情報の統合が身体保持感の必要十分条件であるかが調べられた。 本研究では、物体の外観を体系的に変化させて、実験参加者の手と同期/非同期する刺激を物体に与えた。 視覚提示される物体は、簡素な木製のブロックから木製の手まで3回変形し、リアルなラバーハンドと比較された。 実験参加者の内観報告と行動データによると、リアルな義手に対して身体保持感が生じていた。 これはすべての物体が自己身体の一部として知覚るわけではないことを示す。 (身体保持感が生じるために)視覚提示された物体は、身体部位についての構造的情報を含む、身体モデルと適合しなければならない この身体モデルによって物体は身体/非身体に区別され、身体モデルは統合された身体感覚を維持する上で重要な役割を果たすのである。