Weak central coherence, poor joint attention, and low verbal ability:
Independent deficits in early autism
Morgan, B., Maybery, M. & Durkin, K. (2003)
Developmental Psychology 39:646-656


要約:

C.Jarrold,W.Butler,E.M.Cottington,and F.Jiminez(2000)では、弱い中心性統合(central coherence)が、自閉症の主要な認知障害であることを提案し、それは心の理論の障害でさえ説明するかもしれないと推測した。今回の研究では、弱い中心性統合が、心の理論の根本となる能力に関係するとされている共同注意・ふり遊びという2つの行動の障害を説明するのかどうかを調査した。自閉症スペクトラム障害を持った21人の子どもたち(3〜5歳)が、21人の統制群の子どもたちと、生活年齢・非言語能力・性別の点で一致された。ふり遊びは、群間で差はなかった。弱い中心性統合・少ない共同注意・低い言語能力は、有意にかつ独立して自閉症群の予測に貢献し、この発見は、自閉症の根底となる3つの独立した認知障害と一致している。