Not Like Me = Bad: Infants Prefer Those Who Harm Dissimilar Others
私のようではない=悪い:乳児は似ていない他者を傷つける人を好む

Hamlin, J. K., Mahajan, N., Liberman, Z., & Wynn, K. (in press)

Psychological Science.


要約

成人は自分自身に似ている人を好きになる傾向がある.近年の発展しつつあるこの研究は,乳児や年少児でさえ,自分と,性質や趣向を共有する人を,そうではない人よりも好むことを示す.本研究では,ヒト乳児において,似ている他者と似ていない他者に対する態度の発達や性質を調べた.2つの実験で200人を超える乳児のデータをまとめた結果,9ヶ月児及び14ヶ月児は,自分に似ている他者に対してはより良く扱い,似ていない他者に対してはきつく(悪く)扱う人を好むことを見出した.14ヶ月児の反応は9ヶ月児のそれよりも,より堅固であるという発達的傾向が観察された.これらの発見は,共通する(似ている)または対比する(似ていない)という個人の性質の同定が,発達の極めて早い時期から,社会的態度や判断に強く影響することを示すものである.