Lip Movements Affect Infants' Audiovisual Speech Perception
口唇運動が乳幼児の視聴覚的な発話知覚に影響する

Yeung, H. H. & Werker, J. F. (in press)

Psychological Science.


要約

発話は乳児期初期から頑健に視聴覚的である。ここでは、私たちは生後4.5ヶ月児における視聴覚的な発話知覚が「噛んでいる」、あるいは「吸っている」時の唇の動きに関連する感覚運動情報によって影響を受けることを示す。実験1は古典的な視聴覚マッチングの手続きを用い、2つの同時に提示された発話顔(視覚:/i/と/u/)を同調する母音(聴覚:/i/と/u/)と一緒に提示した。乳児の注視パタンは、彼らの唇の動きが聴取している母音の産出に必要な唇の動きと同じ時は、選択的に視聴覚の一致した顔へのバイアスがかからなかった。しかし乳児の注視パタンは、彼らの唇の動きが聴取した母音と不一致の時にベースライン条件(唇の動きなし、視聴覚の一致した顔を長く注視)のパタンに戻った。実験2では、乳児が無関連な母音/a/を発音している顔を視聴しながら実験1同様の唇の動きをしている時とでは注視パタンが異なることを示し、実験1で見られた感覚運動効果が聴取した母音と相互作用していることを裏付けた。これらの発見は発話知覚と発話産出が相互に情報を提供するかもしれないことを示唆する。