Do infants really expect agents to act efficiently? A critical test of the rationality principle.


Scott, R. M. & Baillargeon, R. (2013)

Psychological Science 24, 466-474


要約

近年の実験は、エージェントのアクションについての乳児の期待が、合理性の原則により導かれることを示してきた。特に、乳児はエージェントが効率的に、出来る限り少しの労力で目標を追跡することを予期するという。しかしながらこれらの実験はすべて、滅多に起こらない、もしくは普通でないアクションを乳児に呈示してきた。これは、別の解釈の可能性がある結果を残しており、乳児が効率性について一般的な期待をもっているのかどうかを決定するのを難しくしている。われわれは滅多に起こらない、もしくは普通でないアクションを含まない形の、合理性の原則に対する批判的テストを考案した。2つの実験において16ヶ月児は、エージェントが2つの同一の目標物体に向かうイベントを観察した。どちらの物体も、標準的な、日常のアクションによって手が届くが、物体の1つは他方よりも物理的に(実験1)、心理的に(実験2)よりアクセスしやすい。両実験で乳児は、エージェントがより接近しやすい物体を選ぶことを予期した。これらの結果は、乳児が一般的で頑健な効率性についての期待をもっているという新しい証拠を提供する。