What Face Inversion Does to Infants’ Counting Abilities
Bonatti L.. L., Frot, E., & Mehler, J .(2005)
Psychological Science, 16, 506-510


要約:

1歳前の乳児は、同じステージに登場する複数の対象が人や動物、人工物などの大きな枠組みによって分類できる場合を除いて、それぞれの異なる特性によって区別して対象を数えあげることが出来ない。本研究では、顔の向きが10-12ヶ月の乳児の計算能力に影響を及ぼすかについて明らかにする。乳児は、特性以外とくに人形の個体数に関する手がかりを呈示されないまま、2体の人形が障害物の後ろから順に現れたり消えたりするのを観察した。その結果、乳児は、2体の人形のうち1体が正立顔、もう一体が倒立顔をしていた場合、人形が2体あると数えることが出来た。しかし、同じ2体の人形がともに正立顔で現われた場合、乳児は人形が2体あると数えることが出来なかった。全体として、このような正答と誤答の傾向は、成人と乳児が同一特性の差異によって特徴付けられる対象を観察している際に見られる脳活動のパターンと密接に対応している。