Young infants have biological expectations about animals.


Setoh P, Wu D, Baillargeon R, & Gelman R.(in press)

PNAS


要約

私たちのもつ動物概念の発達的根源には何があるのだろうか。これについて長年議論がされてきた。問題としている点は、生物学的推論は物理学的また心理学的推論と同じく、その初期の形から発達してゆくものなのか、あるいは子どもは幼いころから動物に生物学的特性を付与するのか、どちらなのかという点である。本研究では、8ヶ月児が動物であると認識した新奇物体が内部構造を持つことを予測するかどうかを検討した。乳児は自律運動し、またエージェント性を持つ物体の内部が空洞であるときに期待違反を示した。自律運動し、かつ毛皮で覆われているものの内部が空洞あるいは振るとカラカラ鳴るとき(=ほとんど空洞であることを示す)に関しても同様であった。本研究により、乳児の動物の内部についての予測は、より発達した生物学的知識の基礎として機能している可能性が示された。