Imitation Effects on Children with Autism
Escalona, A., Field, T., Nadel, J., & Lundy, B. (2002)
Journal of Autsim and Developmental Disorders 32, 141- 144

要約

自閉症児のための学校に通う自閉症児20名(平均年齢5歳)が本研究に参加した。子どもたちは、性別、発達年齢、実年齢について作成された構造表を元に、ランダムに2条件〔模倣条件(N=10名)、随伴的反応条件(N=10名)〕に振り分けられた。セッションは4つのフェーズから成り、1フェーズの長さは3分であった。第1フェーズでは、子どもはソファ、テーブル、いくつかの椅子、おもちゃ(同じものが2個ずつある)がある部屋に入室した。部屋の中では、一人の大人がまるで彫像のようにstill状態で座っている(第1 still-face条件)。第2フェーズでは、大人は子どもの行動を模倣するか、子どもに随伴的に反応した。第3フェーズでは、大人は再びstill状態で座り(第2 still-face条件)、第4フェーズでは大人は自然なインタラクションを行った。第3フェーズの期間中(第2 still-face条件)では、模倣条件の子どもは大きなモーター運動を示す時間が少なく、まるでインタラクションを始めようとするかのように大人に触れる時間が長かった。随伴的反応条件は遠位(distal)の社会的行動(注意)を促進させる方法のようであったが、模倣条件は近位(proximal)の社会的行動(タッチング)を促進させるためのより有効な方法であった。