Crawling and walking infants elicit different verbal responses from mothers


Karasik, L. B., Tamis‐LeMonda, C. S., & Adolph, K. E. (2014).

Developmental Science, 17(3) , pp 388-395.


要約

本研究は、、発達段階としてはいはいの段階にある乳児と歩行段階にある乳児が行う物体シェアリング(例えば、bid)に対する母親の言語的反応を調査した。50人の母親と乳児(13ヶ月)が参加し、参加者の家で母親と乳児を1時間観察した。乳児は、静止した姿勢からビッドを行ったり(stationary bid)、物体を母親の方に持って行った後にビッドを行った(moving bid)。母親は、それに対して、肯定(affirmations, e.g. thank you)、描写(descriptions, e.g. red box)、行動指示(action directive, e.g. open it)によって反応した。乳児の運動状態と乳児のビッドのタイプが、母親がビッドに対してどのように反応するかを予測した。歩行段階の乳児の母親は、はいはいの段階の乳児の母親よりも、行動指示によって乳児のビッドに反応した。特に、歩行段階にある乳児の母親の反応と、はいはいの段階にある乳児の母親の反応の差は、二つの乳児グループ間(歩き、はいはい)のビッドのタイプの違いにより説明された。歩行段階の乳児は、一般的に静止した姿勢から物体をシェアリングするはいはいの段階の乳児よりも、moving bidに多く関与した。はいはいの段階の乳児がmoving bidを行った時、母親は行動指示を乳児に提供し、それは歩行段階の乳児の母親の行動指示反応率と似通っていた。この結果は、乳児の運動状態が、どの時点で乳児と母親が物体をシェアする方法に影響を及ぼし、母親の言語的反応を変えるのかという発達カスケードを説明する。