Physiological and Behavioral Responses Reveal 9-Month-Old Infants’ Sensitivity to Pleasant Touch.


Fairhurst, M. T., Loken, L., & Grossmann, T. (2014).

Psychological science, 25(5), 1124-1131.


要約

養育行動における接触は、ヒト乳児の成長と発達に不可欠であるということが示されている。しかしながら、心地の良い接触(pleasant touch)に対する乳児の感度の基盤となる生理学的・行動的なメカニズムは、まだほとんど理解されていない。ヒト成人においては、無髄末梢神経線維の部分的な集合が、適度な速度で行われるソフトなブラッシングに対して、選択的に反応することが示されている。心地の良い接触(pleasant touch)に対するこの特別な経路は、同種の個体間、特に保護者と乳児の間で行われる、より親密になろうとする親和的な相互作用に用いられるということが理論化されている。ヒト乳児が心地の良い接触(pleasant touch)に対する感度を持つかどうかを検討するため、私たちは様々な速度のブラッシング(slow, medium,fast)に対する覚醒度(心拍数)と注意行動(視線移動と注視間隔)を9ヶ月児において調査した。私たちの結果は、心地の良い接触(pleasant touch)に対する感度が発達の早期に発現し、それ故にヒトの社会的相互作用の調節に重要な役割を果たすという生理学的・行動的な証拠を提供する。