Neonatal imitation predicts how infants engage with faces


Paukner A, Simpson EA, Ferrari PF, Mrozek T, and Suomi SJ. (in press).

Developmental Science.


要約

ヒト乳児では、新生児期の模倣や目に対する選好は、後の社会的なスキルやコミュニケーションスキルと関係するとされるが、これらの能力の関係はまだ十分に検討されてはいない。本研究では、アカゲザルの乳児において、新生児模倣が顔の見方のパターンを予測するか否かが検討された。まず、生後1週間のアカゲザルのリップスマッキングと舌出しに対する模倣を調べた。アカゲザル乳児が生後10〜28日齢の時に、静止顔に続いて、リップスマッキングもしくは舌出しをするマカクの顔のアニメーションが呈示された。アイトラッカーを用いた調べた結果、アカゲザル乳児は、一般的に、顔の動きが呈示されているとき、目と口を同程度見ていたが、リップスマッキングを模倣したサルのみ、中立の静止顔の目を有意に長く見ていた。これらの結果は、新生児期の模倣のパフォーマンスが、社会的注意バイアスの初期の指標になるかもしれないこと、また否定形発達のリスクを持つ乳児の同定を潜在的に促進するかもしれないことを示唆するものである。