Back to basics: a bilingual advantage in infant visual habituation.
乳児の視覚的馴化におけるバイリンガルの強み

Singh L, Fu CS, Rahman AA, Hameed WB, Sanmugam S, Agarwal P, ... & Rifkin‐Graboi A (2015).

Child Development, 86, 294-302.


要約

モノリンガルとバイリンガルの認知処理の比較によって、抑制機能(inhibitory control)においての「バイリンガルの強み」が示されてきた。近年の研究は、乳児期における2つの言語への露出と関連するメリットを証明してきた。しかし、乳児期において「バイリンガルの強み(infant bilingual advantage)」の領域固有性やその範囲はまだよくわかっていない。本研究は、モノリンガルとバイリンガルの6ヶ月児114人を情報処理―視覚的馴化―の基本的な課題で比較した。バイリンガル児は、モノリンガル児に比べて刺激の符号化において、またfamiliarな刺激への再認記憶の向上でより優れた効率性を示した。これらの知見は、広範囲で早期に現れ、言語特有のものではない、バイリンガル児の一般化された認知的強み(generalized cognitive advantage)を明らかにする