【レビュー】ストーリーに目を向けよう


要約

我々はヒトとは何なのかを知りたくて研究を始めたはずである。しかし、個々の研究に埋没していると、どうしてもその大きな目的を忘れがちになる。本来個々の研究は大きな枠組みに位置づけられて意味を持つはずであり、個々の研究に埋没してばかりいると、そもそも何のために研究しているのかも分からなくなりがちである。研究にとって、大きな視点と個々の細部へのこだわり。その両方が大事である。本発表では、自己意識の誕生を協力行動の進化の枠組みに位置づける試みをしてみたいと思う。試み自体はおそらく失敗に終わるのだが、そういうチャレンジを試みる勇気が大事なんだということを示せたらと思う。


紹介予定の論文

Riedl K, Jensen K, Call J, & Tomasello M. (2015). Restorative Justice in Children. Current Biology, 25(13), 1731-1735.