Social Effects of Movement Synchrony: Increased Infant Helpfulness only Transfers to Affiliates of Synchronously Moving Partners.
動きの同期の持つ社会的影響: 増加した乳児の手助けは、同期して動くパートナーの仲間にのみ転移する

Cirelli LK, Wan SJ, & Trainor LJ. (2016).

Infancy.


要約

 個人間の同期は、成人、子ども、乳幼児の間で協力的行動を増加させる。私たちは、乳児の手助けが、同期した動きには関与しないが、同期して動いたパートナーと仲間であることが示された個人にも移るかどうかを検証した。まず、14か月児(N = 48)は、実験者1と実験者2が、仲間同士であること、もしくは個々人であることを示すライブの寸劇を見た。両方の群の乳児は、実験者1と同期して、または同期しないで音楽と共に弾む条件にランダムに割り振られた。その後、実験者2に対する乳児の有益な手助けが計測された。2人の実験者が仲間同士である場合、同期した動きを行った条件の乳児は、非同期の動きをした条件の乳児よりも、実験者2に対して有意に手助けを示した。しかし、2人の実験者が仲間同士でない場合には、向社会性に関する同期性の効果は、実験者2に転移しなかった。これらの結果は、社会的相互作用における音楽的同期性の重要性を示すものであり、乳児が、自身の社会的行動を方向づける際に、第3者的な社会的関係性の理解を利用しているかもしれないということを示唆する。