When the social mirror breaks: deficits in automatic, but not voluntary, mimicry of emotional facial expressions in autism.
McIntosh, D.N., Reichmann-Decker, A., Winkielman, P. & Wilbarger, J.L.
Developmental Science, 9, 295- 302.


要約

ヒトは、幼児・成人ともに、様々な行動を自動的にマネmimicする。そのようなマネは、対人間ラポールの形成や他者の心の理解などの社会的機能を促進する。この社会的プロセスは、社会―感情的障害やコミュニケーション障害などの特徴を持つ自閉症などの障害において欠落しているかもしれない。我々は、自閉症スペクトラム(ASD)の青年および成人と、年齢・性別・言語能力で一致した健常な被験者とが、情動的な表情を自動的および自発的にマネするかどうかを検討した。参加者は、幸せ顔および怒り顔の写真を見ている間に、頬と眉の筋肉の活動を筋電図検査(EMG)で調べられた。ASDの参加者は自動的に表情のマネをしなかったが、健常な参加者はマネをした。一方で、両者ともに自発的にマネすることはできた。これらのデータは、自閉症は基礎的・自動的な社会―感情プロセスの障害に関連していることを示唆している。この結果は、定型および非定型の社会的認知の理解に対する示唆を含む。