Preexisting Knoledge Versus On-Line Learning: What Do Young Infants Really Know About Spatial Location ?
Newcombe, N. S., Sluzenski, J., and Huttenlocher, J.
Psychological Science 16 222- 227 (2005)


要約

幼児の認知に関する現有の知識は、主に期待違反法を用いた実験によって得られたものである。しかしながら、そのような研究において、何が起こっているのかを概念的に説明する2つの方法がある。赤ちゃんはすでに世界についての知識を持っているために特異なテストイベントに反応しているかもしれない。もしくは、馴化の段階でイベントについて学習したために反応しているかもしれない。これらの可能性を識別する1つの方法は、日常のイベントへの馴化と特異なイベントへの馴化を比較することである。ここで我々が報告する研究では、この方法を用いて、砂に隠され、後にあらわれる物体の位置についての5ヵ月児の期待の質を検討した。実験1では、先行研究で示されたとおり、日常の出来事を最初に見た幼児は特異な出来事に反応したが、最初に特異な出来事を見た幼児は日常の出来事に反応しなかった。実験2では、この結果についての他の2つの説明を排除した。我々は、5ヵ月までに幼児は連続した空間において物体の位置に関する期待を持っていると結論づける。