Indicating when you do not know the answer: the effect of question format and interviewer knowledge on children's 'don't know' responses.
Waterman, A.H., Blades, M., & Spencer, C. (2004).
British Journal of Developmental Psychology, 22, 335-348.


要約

子どもは、さまざまな文脈(たとえば法廷や実験場面)で質問されるものである。これらの状況では、推測するのではなく、「質問の答えが分からない」ことを子どもが示すかどうか、ということが重要である。本研究では、149人の5歳〜9歳児が目の前で行われたイベント(2条件のうち、どちらか1条件)を目撃した。質問者は、イベントに出席(知っている質問者)したか、イベントを欠席(無知の質問者)した。その後、子どもは「はい/いいえ」質問と「wh-」質問の2種類の質問をされた。それぞれのタイプの質問のうち、半分が与えられた情報に基づいた「答えることが可能」な質問であり、半分が「答えることが不可能」な質問(正答は「わからない」)であった。子どもたちは、答えることが可能な質問に対しては、よい成績を示した。答えることが不可能な質問では、質問形式と質問者の知識の影響が見られた。子どもたちは、答えることが不可能な「wh-」質問に対しては、同じく答えることが不可能な「はい/いいえ」質問よりも、答えが分からないという正しい回答を示す傾向にあった。また、子どもたちは、質問者がイベントに欠席した場合、答えることが不可能な質問に対して正しく「分からない」と答えることができた。