Joint attention social cues influece infant learning.
(共同注意による社会的手がかりが乳児の学習に影響を与える)
Striano, T., Chen, X., Cleveland, A. & Bradshow, S. (2006).
European journal of developmental psychology, 3, 289-299



要約

9ヶ月児と12ヶ月児が対象物を処理するとき、異なる社会的手がかりがどのような影響を与えるかを調べた。大人の実験者が、新奇な物体について、二つの条件で乳児に話しかけた。共同注意条件では、実験者はおもちゃ(新奇な物体)について乳児に話しかけながら、おもちゃと乳児を交互に見た。対象のみ条件では、実験者はおもちゃと天井の点を交互に見、乳児をまったく見なかった。続くテスト試行で、乳児はさきほどのインタラクションで使われたおもちゃと、見たことのないおもちゃを提示された。(先行する)条件の作用による、乳児が新奇なおもちゃを見る時間の長さの違いを、比較した。その結果、12ヶ月児はどちらの条件のあとでも、新奇なおもちゃを同じくらい長く見ていた。これに対して、9ヶ月児は、共同注意条件で、対象のみ条件に比べて有意に長く新奇なおもちゃを見ていた。これらの結果は、共同注意が9ヶ月児の対象物の処理に強い影響を与えるが、12ヶ月児にはそうではないことを示している。ディスカッションは、共同注意の早期学習への潜在的な役割に焦点を当てる。