The Origins of Cognitive Dissonance: Evidence From Children and Monkeys
Louisa C. Egan, Laurie R. Santos, and Paul Bloom. (2007).
Psychological Science, 18, 978-983.



要約

認知的不協和の起源を調べた研究において、就学前児とオマキザルは2つの等価な選択肢(2つのステッカーと2つの異なった色のM&M)から 、1つを選択させられた。成人を対象とした先行研究から、このような選択が、参加者の2つの選択肢は等価であるという思い込みと矛盾す るため、認知的不協和が引き起こすと考えられた。そのため、我々は、参加者は選択しなかった対象への態度を変え、その価値を低く見積 もると予測した。それから、我々は参加者に、選択しなかった対象と、最初の段階での2つの対象と等価の新奇な対象とを選択させた。両群 とも、この実験条件では先に選択しなかった対象ではなく新奇な対象を選好したが、最初の段階を含まない統制条件ではそのような選好は 見られなかった。これらの結果は、子どもとヒト以外の霊長類で判断の合理化に関する最初の証拠である。これらは、ヒトの成人における 認知的不協和低減の基底にあるメカニズムは、以前考えられていたよりも発達的・進化的起源を持っていることを示唆している。