The Other-Race Effect Develops During Infancy; Evidence of Perceptual Narrowing
Kelly, D.J., Quinn, P.C., Slater, A.M., Lee, K., Ge, L., & Pascalis, O. (2007).
Psychological Science, 18, 1084-1089



要約

顔処理の発達において、経験は重要な役割をもつ。この研究では、視覚環境内で観察された顔は、生後1年の間に、どのように顔処理システ ムの発達に影響を与えるか調査した。我々は、3、6、9か月のCaucasian乳児に自分と同じ人種内と、3つの他人種(アフリカ、中東、中国) の顔を提示し、弁別できるかを検討した。その結果、3ヶ月児はどの人種の顔も弁別できたが、6ヶ月児はCaucasianと中国人の顔のみを弁別 し、9ヶ月児は、Caucasianの同人種の顔に限定された。選好のパタンは、他人種効果は6ヶ月児で現れ、9ヶ月児には存在することを示す。 この発見は、乳児の視覚環境からの顔情報は乳児期初期の顔処理システムを形成するのに決定的であり、成人において異なった人種の顔に 対して、特異的な識別精度という結果になることを示唆する。