The effect of the model’s presence and of negative evidence on infants’ selective imitation.
(モデルの存在と反証が乳児の選択的模倣に与える影響)
Kiraly, I. (2009).
Journal of Experimental Child Psychology, 102, 14-25.
要約
本研究では、反応フェーズにおいてのモデルの存在の有無という2つの条件下での乳児の選択的な合理的模倣(rational imitation)につ
いて調べた。
14か月の子どもは、先行した失敗行動によって新しい手段の理論的な意味やそのような手段を導入する関連性が強調され、それが認知的
に透明性が高くなった際に、道具使用の模倣をよく行った。子どもは、認知的に不透明な状況下でも模倣的学習を行ったが、程度としては
低いものであった。さらに、子どもは、実験中にモデルが部屋に存在するときにより新しい手段の模倣を行った。つまり、実験中の社会的
なパートナーとしてのモデルの存在の有無が子どものパフォーマンスに影響を与えた。模倣的学習を導く行動の解釈には解釈スキーマ(例
因果性、目的論的スタンス)と社会的なコミュニケーションの手がかりが相互的に働くことをこれらの結果は強調する。