向井田 真衣 (M2)

タイトル:
@2領域における知覚的狭小化の時期的関連性の検討 Aリズム知覚における体の動きの検討


要旨

 @本研究では perceptual narrowing (知覚的狭小化)の発達過程について文化比較を交えながら検討した。これまで白人において、6-10ヶ月の間に音声・言語領域での 知覚的狭小化が起こることが確認されている。顔領域と音声領域での知覚的狭小化が同じメカニズムを共有するという領域共通仮説(general-domain theory)は知覚的狭小化の発達過程に関する仮説の一つである。一方で、これまでの研究は主に顔領域と音声領域を別々に取り扱ってきた。そこで本研究では、3, 6,9,12 カ月齢の日本人乳児における顔領域と音声領域両方の知覚的狭小化を評価し、2つの領域の時期的な関連を検討した。(発表練習) A変拍子に対して、変拍子の音楽を日常的に聴取しない文化では知覚的狭小化が起こることが知られている。成人においてこの狭小化したリズム知覚は、CDによる聴取学習だけでは変化しないことが分かっている。そこで、本研究ではリズムの知覚に重要であると考えられる体の動きを加えることで、狭小化が起こり知覚が困難になったリズムでも学習することができるのか検討した。