Search for a hidden goal by Clark's nutcrackers (Nucifraga columbiana) is more accurate inside than outside a landmark array.
( ハイイロホシガラスによる隠されたゴールの探索は、ランドマーク配列の外側よりも内側の方が成績がよい)Gibson, B. M., & Kamil, A. C
Animal Learning & Behavior, 2001, 29 (3), 234-249.オープンルーム遅延反応課題をもちいた3つの実験で、ゴールの位置が複数ありうる場合、隠されたゴールの探索をするためにハイイロホシガラスがランドマークをどのように利用するのかを調べた。実験1では、3つの空間的"サンプル"を呈示されたハイイロホシガラスは、テストで隠されたゴールを探し当てるために、1セッション内で位置が変化するランドマークの配列からもたらされる相対的なローカル手がかりを利用できた。実験2では、テストの前に呈示するサンプルの数に、1つから3つまでのヴァリエーションをもたせた。結果、ハイイロホシガラスは、1つのサンプルの呈示であっても2つ、あるいは3つのサンプルが呈示されたときと同じ成績を示した。実験3では、ゴール探索のコストを増加させようとしたが、ハイイロホシガラスにおけるこれまでの研究とは対照的に、探索成績の向上には至らなかった。3つの実験を通じて、探索成績はゴールの位置によって大きく異なったが、各位置の成績のパターンには、おしなべて一貫性があった。この結果は、ハイイロホシガラスが、ゴールとランドマークの関係に基づいて、さまざまな空間情報をもちいている可能性があることを示すものである。(冬木)