No.403-1(2006/11/2)

Do humans and baboons use the same information when categorizing human and baboon faces?

(ヒトとヒヒは、ヒトとヒヒの顔を分類する時に同じ情報を用いているのか?)

Martin-Malivel J, Mangini MC, Fagot J & Biederman I.(2006)
Psychological Science, 17(7),599-607.

複雑な刺激の写真をカテゴリーに分類する際には、どのような情報が用いられているのだろうか?我々は、逆相関法を用いて、ヒトとヒヒがカテゴリー分けをする際に関わってくるような視覚的特徴を明らかにしようとした。2頭のヒヒと6人のヒトが、ランダムな視覚的ノイズがかけられた、ヒトとヒヒの顔写真を、種 ごとにソーティングするトレーニングを受けた。“あいまい”試行では、ヒトとヒヒのモーフィング画像が提示された。これらは、ある試行では“ヒト”という 回答が、別の試行では“ヒヒ”という回答が引き出されるような画像であった。2つの回答を引き出すに至ったノイズのパターンの違いによって、分類の際に関 わるような情報が明らかになった。ヒトと異なり、ヒヒは、実験刺激とトレーニングの画像の単なる画素の類似性に基づいて回答した、理論上の観察者が用いた情報と同様の情報に基づいたカテゴリー分けを行った。我々は、逆相関法と主成分分析によって、カテゴリー分けの際に用いる情報のヒトと動物との間の違いを明らかにできるということを示す。

発表者:鳥山