No.404-1(2006/11/9)

Pigeons encode absolute distance but relational direction from landmarks

(ハトは距離を絶対的に記号化するが目印や壁からの方向を相対的に記号化する)

Gray ER & Spetch ML (2006)
Journal of Experimental Psychology: Animal Behavior Processes, 32, 474-480.

近年の研究で、研究者達は隠されたゴールを探索する際に動物が絶対的・相対的距離のいずれを用いるかを調べてきた。配列された目印を用いて訓練を受けた場合、ほとんどの動物は1つ以上の目印からの絶対距離を探索するというデフォルト戦略を用いる。それに対して、囲いの中で訓練を受けた場合、動物はしばしば 壁と壁の間の関係を用いる。本研究でハトは、配列された目印の中央もしくは外部手がかりを阻害しない低い壁の中央いずれかの探索訓練を受けた。拡張テストから、両方の群のハトが絶対距離戦略を用いることが示された。しかしながら、回転テストでハトは配列の中央を探索し続けたことから、方向は配列との関係で 学習されたことが示唆される。

発表者:渡辺