No.404-2(2006/11/9)

Effects of varying stimulus size on object recognition in pigeons

(ハトの物体認識に関する刺激サイズ変化の効果)

Peissig JJ, Klipatrick K, Young ME, Wasserman EA & Biederman, I (2006)
Journal of Experimental Psychology: Animal Behavior Processes, 32,419-430.

弁別訓練を受けた物体よりも小さいまたは大きい物体に対して、ハトが般化行動を示すかどうかを著者らは調べた。実験1では、複雑な線画を用いて訓練した後、訓練時より大きいまたは小さい同じ線画でテストした。新規な大きさのテスト刺激に対して有意な般化が見られたが、その程度は、訓練刺激サイズから離れるにつれ組織的に弱まった。実験2では、コンピュータで描いた基本図形の大きさを線形もしくは指数関数的に変化させたテスト刺激を用いることにより、どちらのサイズ変換が、刺激サイズ増減に対する般化行動の変化に対応するかを調べた。般化行動は、線形よりも対数的な尺度に一致した。実験3の結果は、この発見を支持するものであった。本結果をまとめると、ハトが物体の特徴として大きさの符号化を行っていること、その表象がおそらく対数的なものであることが示唆される。

発表者:中村