No.405-2(2006/11/16)

Affective evaluations of objects are influenced by observed gaze direction and emotional expression

(物体の感情的評価は視線の方向と情動表出に影響される)

Bayliss AP, Frischen A, Fenske MJ & Tipper SP .(in press)
Cognition .

視線の方向は他者の興味の焦点を示す。顔の情動表出はその人の内的状態を伝える。これらのシグナルに対して適切な反応をするためには、これらが組み合わさった影響を考慮するべきである。しかし顔の近くの物体への視線手掛かりの効果はその情動表出によって変化しないことが最近の研究によって示されている。本研究では感情評定への影響を検討することによって、知覚される視線の方向と情動表出の研究を拡張する。伝統的な反応時間の測定では幸福顔と嫌悪顔に対する視線手掛かりの効果は等しいことが明らかになったが、感情評定は視線と情動が組み合わさった結果に大いに依存した。幸福の表情から見られているターゲットの物体は嫌悪の表情から見られている物体よりもより好まれた。見られていない物体はふたつの表情で等しく評定された。観察者が視線手掛かりを利用する仕方に表情が影響することを我々の結果は示す:他者が注目している物体はその表情の誘意性に従って評価される。

発表者:森本