No.407-1(2006/12/7)
Figure-ground assignment in pigeons: Evidence for a figure benefit.
(ハトにおける図地の割り当て:図による利得の証拠)
Lazareva OF, Castro L, Vecera SP & Wasserman EA.(2006)
Perception & Psychophysics, 68,711-724..4羽のハトが,色のついた図形と異なる色のついた背景のどちらにターゲットの点が呈示されたかを,まずターゲットをつつき,続いてその位置(図か背景か)を報告することによって弁別した。ターゲット検出時間,選択反応時間,選択正答率の3つの独立変数を記録した。ターゲットの検出,位置の報告,正反応の学習のいずれも図試行のほうが背景試行よりも速かった。後の実験から,ハトは図地の弁別を行う際に,局所的な特徴というよりは図の領域全体に注意を向けていたことが示唆された。図の領域の配置は図地の割り当てに影響しなかった。最後に,別の4羽のハトに選択報告なしにターゲットを検出させ,つつかせたところ,ターゲット検出時間において図による利得は生じなかったことから,ハトの注意は図の領域に自動的にひきつけられたわけではないことが示唆された。
発表者:酒井