No.420-1(2007/3/22)

Children's altruistic behavior in the dictator game.

(独裁者ゲームにおける、子どもの利他行動)

Benenson JF, Pascoe J & Radmore N
Evolution and Human Behavior ,in press.

本研究では、独裁者ゲーム(DG)での子どもの利他行動における、発達段階や社会経済的ステータス(SES)の違いについて検討した。イギリスの6つの小学校の、4,6,9歳の子どもたちが、遺伝的に関係のない相手とDG(分配資源はシール)を行った。その結果、大抵の子どもは、もっとも年齢の低い子どもたちでさえも利他行動を見せたものの、年齢の高い子どもや、SESの高い環境にいる子どもの方が、より利他的に振舞うことが示された。この結果は、利他行動の生得性に関するさらなる知見と、認知発達に異なる社会的経験が影響し得るという知見を提供することで、異なる文化間での研究や、脳のイメージング研究から導き出されてきた結論を支持する。

発表者:鳥山