No.977-1(2019/4/11)
Aposematic coloration does not explain fear of snakes in humans.
(警戒色はヒトのヘビに対する恐怖を説明しない)
Prokop P, Fančovičová J, Kučerová A. (2018)
Journal of Ethology, 36, 35-41.
ヘビは他の脊椎動物に比べて恐怖をひきだすが、どのような刺激が恐怖を生じさしているのかについてはよく分かっていない。鮮やかな色(bright coloration)仮説は、ヘビに対する恐怖は警戒色によるものだと説明している。私たちはスロバキア人の10から15歳の子どもを対象に、ヘビに対する恐怖における警戒色の役割について調べた。警戒色と隠蔽色のヘビは、色条件とモノクロ条件のどちらにおいても他の脊椎動物と比較して恐怖をひきだした。この結果はヘビに対する恐怖が警戒色によるものではないことを示している。私たちの結果はヘビ検出理論(snake detection theory)を支持している。この理論はヒトの視覚は捕食者としてのヘビとほ乳類間の長い歴史の影響を受けており、このような脅威に対してより注意を向けるように進化したとするものである。 発表者:堀田