No.977-2(2019/4/11)

Male yellow-crowned bishops (Euplectes afer afer) acquire a novel foraging behaviour by social learning.

(雄のオウゴンチョウは社会的学習によって新奇な採餌行動を獲得する)


Danel, S., van Buuren, M., von Bayern, A. M. P., Osiurak, F. (in Press).
Journal of Ethology

 本研究では,社会的な採餌を行うオウゴンチョウ (Euplectes afer afer) は,同種他個体を観察することによって問題解決課題を学習することができるか否かを検討した。実験群においては,被験体に,デモンストレーターが箱を開ける行動を観察させた後に,同課題を実施した。統制群においては,デモンストレーターの行動観察を経験させなかった。その結果,実験群においては6個体中5個体が箱を開けることができたが,統制群においては6個体全てが課題を解くことができなかった。オウゴンチョウにおいて,集団採餌によって社会的学習は進化してきたのかもしれない。しかしながら,更なる研究でオウゴンチョウと,社会的でないオウゴンチョウの近縁種を比較することでしか,認知能力を形成した進化の原動力についての決定的な結論を導くことができない。   発表者:永野