No.986-2(2019/6/20)

Using pupil dilation, eye-blink rate, and the value of mother to investigate reward learning mechanisms in infancy

(瞳孔サイズ、瞬目割合、母親の報酬価を用いた乳幼児における報酬学習メカニズムの検討)


Tummeltshammer, K., Feldman, E. C., & Amso, D. (2019).
Developmental cognitive neuroscience, 36, 100608.

  脳は環境から報酬を予測する学習に適応している。乳幼児にとって、母親は生物学的報酬と社会的・情動的報酬のどちらも提供する存在である。本研究では、子どもに対する母親の報酬価による乳幼児の報酬学習について、アイトラッキングを用いて検討した。報酬学習に重要なドーパミン系の活動と関連する、瞳孔サイズや瞬目割合を指標とした。7カ月児に対して、母親、見知らぬ人、アニメーションといった刺激を見せた。これらの刺激は、色のついた形の手がかり刺激と連合させられた。その結果、乳幼児は、母親刺激に対して効率的な学習をみせ、母親と連合した手がかりに対して予測的な生理的覚醒度の上昇が確認された。これらの学習についての指標は、瞬目割合によって予測され、ヒト乳幼児における報酬学習と学習の転移について初めて証拠を提供した。   発表者:石川