Seeing behind the surface: communicative demonstration boosts category disambiguation in 12‐month‐olds


Kovacs, A. M., Teglas, E., Gergely, G., & Csibra, G. (2017).

Developmental science, 20(6).


要約

生後1年目、乳児たちは環境に存在する物体について非常に多くの情報を獲得する。度々、物体の数多くの特性から、どの特定の情報が優先的に符号化されるべきか不明瞭であることがあるが、様々な種類の物体表象が様々な種類の一般化を促進する。本研究では、1歳児が既知物体をその種類のexemplarとして弁別的に表象する、そしてostensiveなコミュニケーションが曖昧物体の種類関係性の決定に重要な役割を果たすという仮説を検討した。 トレーニング・フェーズでは、エージェントが2つのカテゴリーからの物体(コップとプレート)を2つの場所(右または左)に分類する動画を乳児に呈示した。それから、2つのグループの乳児は、エージェントがプレートのように見える新規物体をコップに変形するという、ostensiveまたはnon-ostensiveなデモンストレーションを観た。3つ目のグループの乳児たちは、新規物体に関するデモンストレーションを経験しなかった。テストでは、乳児にプレート型の曖昧物体を提示し、プレート側またはコップ側への予測的視線をコーディングすることで一般化を測定した。デモンストレーションがnon-ostensiveだった場合、乳児は両側を同程度に注視し、デモンストレーションが無かった場合はプレート側をより注視したが、デモンストレーションがostensiveだった場合、コップ側へより予測的視線を向けた。 したがって、ostensiveなデモンストレーションは、ターゲット物体の隠された性質的特性を強調し、乳児が折りたたみ式のコップをコップとしてカテゴリー化するように導いたようである。これらの結果は、乳児は既知物体をその種のexemplarとして符号化することと、顕著な表面的特徴を無視することを求められた場合でも、ostensiveなコミュニケーションが、ある物体がどの種に属するかの判断に重要な役割を果たすことが示唆された。