大森 雅基

タイトル:
乳幼児における援助行動と運動発達との関係


要旨

ヒトは他者の利益になるために自発的な行動をとることがあり、これは援助行動として向社会的行動の中に位置づけられる。乳児の援助行動は12か月を過ぎた頃からさまざまな状況に応じた形で現れるが、その発現および発達に伴う変化は明らかになっていない。卒論研究では、10か月児と16か月児の援助行動の頻度と粗大・微細運動との関係を調査したところ、16か月児の援助行動と粗大運動との間に有意な関係が見られた。これに加えて運動発達の長期的な影響をみるために、10か月児が24か月になったときの援助行動も観察した。この結果を踏まえて、運動発達が援助行動の発達に及ぼす影響を検討する。