上野 将敬
タイトル私の歩んだ霊長類学:現在と未来
要旨
日本の霊長類研究者は、1頭1頭異なる霊長類の個体を識別し、集団内に社会関係や個性が存在することを発見してきた。日本人の霊長類研究者が行ってきた問題発見的な研究手法について再考したい。発表者は、霊長類の個体識別を瞬時に行うことのできる装置の開発を目指し、サルの顔画像から個体識別を行うプログラムを作成している。ベイズの定理に基づいて逐次に状態推定を行うパーティクルフィルタと、抽象化能力に優れるディープラーニングを組み合わせ、動画像中のニホンザルの追跡と個体識別を行うプログラムを開発した。今回は、現在までの成果を発表し、今後の発展可能性について議論する。 |