Limits of symmetry conceptualization
in pigeons.
(ハトの対称性の概念における限界)
Huber, L., Aust, U., Olzant, S., Loidolt, M., & Nowotny, R.
The Quarterly Journal of Experimental Psychology, 1999, 52B, 351-379.
ハトに対称性の規則に従った人工的な図形の弁別について、3つの実験をおこなった。実験1では、左右対称な「チェッカーボード」とそうでない図形の弁別学習を、2群のハトに訓練した。実験2では、新たな図形に対する般化の可能性について調べた。上手く転移が見られたのは、訓練刺激とよく似たものに対してだけだった。実験3では、Delius & Nowak (1982) で報告された対称性について調べた。実験履歴のないハトを、彼らが使ったものと同じ刺激、あるいは同じ訓練手続き、又は、その両方を用いて訓練した。これらのハトの行動は、実験1,2と同じであり、Delius & Nowak (1982) での報告とは異なっていた。これらの事実は、抽象概念としての対称性の使用は、(a) 用いた刺激に依存し、(b) ハトにとって難しい課題である、事を示している。